<ファーストオーサーコメント> 口腔保健学科 泉 繭依 講師
現場でよくある「歯みがきを嫌がる」「口を開けない」といった拒否が、栄養リスクと結び付く可能性を示しました。清掃手技の工夫に加え、拒否が見られたら体調?痛み?食事量の変化にも目を向け、MNA-SFなどの栄養スクリーニングや多職種連携につなげてほしいです。

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公立大学法人 九州歯科大学
公立大学法人 九州歯科大学(キャンパス:福岡県北九州市、学長:粟野 秀慈) 口腔保健学科 歯科衛生士育成ユニット 泉繭依講師らの研究グループは、知的障害のある成人の施設入所者55人を対象に、日常ケアの中でみられる「口腔ケアの拒否(歯みがき等への抵抗)」と栄養状態の関連を検討しました。その結果、栄養リスク(MNA-SF※1で判定)がある群では口腔ケア拒否の割合が高く、年齢や性別などを調整しても、拒否がある人は栄養リスクとなるオッズが高いことが示されました。
本研究は、熊本県の障害者施設の協力のもと、開業医の我那覇生純先生(熊本きずな歯科医院(熊本県熊本市南区))と共同で実施しました。
本研究結果は、2026年1月2日にElsevierが発刊するSpecial Care in Dentistry誌(電子版)に掲載されました。
全ての世代に対する幅広い歯科衛生活動の基盤となる歯科予防処置、歯科診療補助、歯科保健指導の実践に必要な教育を行っています。社会に求められる歯科衛生活動は、ライフステージや健康段階別の対象者の状態を理解した上で、日本の保健医療システムに則った多職種連携の実践により、地域住民の健康増進並びにQOLの向上に繋がるものです。歯科衛生生士育成ユニットは、歯科衛生士としての根幹を形成し、どのような状況の対象者に対しても適切に支援できる人材の育成を目指す、臨床経験豊富な歯科医師と歯科衛生士による教育組織です。
※1 MNA-SF:低栄養リスクを評価する6項目の簡易スクリーニング(0–14点)。
※2 TCI:舌の汚れ(舌苔)を0–18点で評価する指標。
題名:Association between oral-care refusal and malnutrition risk among adults with intellectual disabilities: a cross-sectional study in two Japanese residential facilities.
著者:Maya Izumi, Seijun Ganaha, Sumio Akifusa
論文雑誌:Special Care in Dentistry誌
DOI:https://doi.org/10.1111/scd.70135.
本研究は、日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)24K13245の助成を受けて行われました。
九州歯科大学 口腔保健学科学科 歯科衛生士育成ユニット
講師 泉 繭依(いずみ まや)
E-mail: r15izumi■fa.kyu-dent.ac.jp
※送信時は、■を@に置き換えてご送信ください。
九州歯科大学は、全国にある歯学部、歯科大学の中で唯一の公立大学で、歯学科と口腔保健学科からなる「口腔医学の総合大学」です。私たちが考える歯学とは「口の健康」を通して、日々の生活を、幸せを支える医療です。歯学部並びに大学院歯学研究科において、歯学のプロフェッショナルの育成に取り組んでいます。また、併設する附属病院は1914年開設以来、地域に密着した歯科の専門性を持った中核病院として歩み続けています。
